拝啓 常日頃、北海道の国立公園管理等にご尽力いただいていることに、深く敬意を表します。
今年3月25日、私どものグループは環境庁長官に要望書を提出致しましたが、その要望事項の内、以下の点について緊急に対処していただきたく、再度お願い致します。
<大雪山国立公園内・然別湖周辺のエゾナキウサギの生息地における、餌付け及びコケ踏み荒らしについて>
その1は、ミズゴケなど風穴地に生育する貴重な植物を踏み荒らすことにより、これらを枯らし、またナキウサギの巣穴を荒らす恐れがあることです。
その2は、「餌づけ」です。エゾナキウサギ、シマリス、ネズミ等に対する餌づけが時として公然となされています。
以上については、3月19日に貴事務所に対しても説明させていただきましたが、悪質なカメラマンが、ナキウサギを食べ物でおびき寄せる、ハイカー、観光客などが餌づけの害に気付かず、リスにヒマワリの種などを与えるといった状況が今年も続いています。私たちグループは今年3月より、月2回現地に調査にいっていますが、私たちがその都度注意するだけでは、事態はよくなってはいません。コケの踏み荒らしも同様です。
そこで、ぜひ、1日も早くガレ場の入り口(別紙1)に、別紙2の内容のような看板をかけていただく(できれば木にくくる方法で)ようお願い致します。
敬 具
別紙2
ナキウサギやリスに餌を与えることは、人間を通じて動物に病気を感染させるばかりか、過剰な餌によりネズミが繁殖して、エゾナキウサギの生息を圧迫するなど、生態系のバランスを崩してしまうことになります。
動物に食べ物を与えることは、絶対にやめましょう。
ここには、貴重な高山植物やコケが生えています。通路以外に立ち入ることはやめましょう。